北九州点描

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風師山
  門司区  [2013/02/16]
 
標高362.2mの風師山(かざしやま)は、門司港の南側から関門海峡に沿って南西に伸びる連山で、その山頂は大里の北で北西から南東に並ぶ三つの峰からなります。古くから、その形から髪飾りや冠に花を挿した様を指す、挿頭花(かざし)ノ山、風頭山(かさがしらやま)、挿頭山、挿花山などと表されました。

地球は数十万年前から氷河期と間氷期を繰り返し、最後の氷河期は約2万年前で、大陸部に氷床があり、当時の海面は現在の海面より約100m下にありました。それからは気温は上がり、約1万年前の海面は現在の海面より約40m下に上がって来ました。この頃周りから海水が入って来て、瀬戸内海が形成されました。それからも気温は上がり、約6千年前には現在より水面は高くなりました。この頃陸上であった本州と九州の間に海水が入って来て、関門海峡は形成されました。潮の干満による早い流れで陸地は削られ、現在の地形ができ、現在の水面に落ち着ついていきました。

風師山の西側、関門海峡側の傾斜は急で、海峡を真下に展望できます。南東側の傾斜は緩やかです。門司港側から300m程度まで車で上ることができます。風師山は、平尾台、皿倉山、福智山の山地とともに北九州国定公園に指定されています。風師山の山上からは、関門海峡の全体が眺望できます。  
風師山と関門海峡の狭い間に、山側から国道3号線、JR鹿児島本線、国道199号線が通っています。国道199号線沿いの、門司区に近い小倉北区の赤坂海岸からの風師山です。山頂は左、北西から南東に並ぶ風頭岩峰、風師山、風師南峰の標高360mクラスの三峰からなります。
国道199号線を北東に向かいます。片上海岸の北からの、関門海峡沿いに連なる風師連山です。左は北東です。右が南西で、右端が風頭岩峰です。
国道199号線を更に北東に進みますと、門司港駅方面と跨線橋を渡る国道3号線方面に分かれます。跨線橋を渡ると、国道3号線に合流します。九州鉄道記念館前の門司税務署前交差点を左折します。
   
国道3号線門司税務署前交差点を左折して、山手に進みます。正面に鳥居が見えてきます。右手に社殿が見えます。清滝貴布祢神社(きよたききふねじんじゃ)です。
祭神は高淤加美神(たかおかみしん)・闇淤加美神(くらおかみしん)・祢都波能売神(みずはのめのかみ)で、水の神々です。他に稲荷社・水神社・猿田彦大神が合祀されています。古の昔、樹木が繁茂する風師山の麓に、清浄な滝が一筋流れ出ていました。年中糸を引くように流れ出る滝に人々は祈りを捧げました。
 
   
社殿の左手から、清滝を見ることができます。山から流れ出る水の流れは、神社の奥で滝になります。水量は少なく、白糸を引くような、清浄な滝でしたので、清滝と名付けられました。
   
道は左にカーブしています。カーブした道を上って行きますと、右手にトイレがあり、数台駐車できる駐車場があります。清滝の下から駐車場の奥までの谷川沿いは清滝公園です。清滝公園は、1916(大正5)年当時の門司市が設置した、北九州で最初の都市公園です。
駐車場下に大規模な砂防ダムがあり、関門海峡に架かっている関門橋が望めます。
つづら折の道を上ります。しばらく上って行くと、右が休憩所、左が展望所の案内があります。帰りは右の道を通りますので、左の細い方の道に進みます。
左の細い方の道に進みますと、先方に無線中継所が見えます。その横にベンチが一つある展望所があり、関門橋から関門海峡の東の出入口が望めます。関門海峡の一番狭く、潮の流れが激しい早鞆瀬戸(はやとものせと)に関門橋は架かっています。右端の小枝の下で、船の上の小島が満珠で、その左の点に見えるのが干珠です。
すぐ先にも無線中継所があり、その先を進むと分かれた右の道と合流します。その先、二本の道路に挟まれた少し高い展望台があります。車はここまでで、駐車できます。案内の休憩所とはここのことでしょう。
車を降りて、山頂に向かいます。300m程の高さまで上って来ましたが、少し登り一旦谷に下り、700m先の手前の峰に向かいます。手前右から風頭岩峰、風師山、風師南峰の三峰です。
600m程行くと、無線中継所があり、その先が分れ道になって案内標識が立っています。左は下りの風師山へ、右は上りの100m先の展望広場と案内されています。展望広場は風頭岩峰の頂上です。
 
   
風頭岩峰に着きました。左端の国旗掲揚台には、登山家槇有恒(1894-1989)の歌が刻まれた石碑が、風師山早朝登山500回記念に建てられています。その右横には、「山よ 風よ」と刻まれた石碑が早朝登山1,000回記念に建てられています。右側には、かさがしら(風頭)山364.3mと書かれた石柱が建てられています。背後には岩にはめ込められた吉井勇の歌碑があります。「風師山 のぼりて空を 仰ぐとき 雲と遊ばむ こころ起きぬ」
ここからは関門海峡全体を見ることができ、その先の東側の周防灘、西側の響灘が眺望できます。眼下には門司駅を中心にした門司区大里地区、対岸の下関市、更には小倉北区、戸畑区、若松区や八幡東区の皿倉山などの遠景が望めます。
   
関門海峡を眺めてみます。東から関門海峡に入って来ると、関門橋があります。下関側の景色がくっきり見えます。そこから南西に進むと、下関の唐戸です。白い曲線の屋根は下関水族館の海響館です。その右隣は関門連絡船の発着所です。  
   
更に南西に行くと、海峡ゆめタワーが見えます。左端に船が停泊している所が、下関港国際ターミナルで、釜山との間の関釜フェリーが発着します。その上がJR下関駅です。手前の海が関門海峡で、先の海は響灘で、その右手に下関市の人工島が見えます。
   
風頭岩峰の少し北寄りの西方向に巌流島が見えます。宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘した1612(慶長17)年より、現在の島の面積は6倍程大きくなっています。右端がかっての島の部分です。後方に水路があります。その右手が本州で、左手は彦島です。小瀬戸という水路で分断されていましたが、現在は小瀬戸は締め切られ、道路でつながっています。
以上の下関の部分の詳細は、「北九州の近隣」の「下関」をご覧ください。
 
   
風頭岩峰の南西に門司区大里地区の市街地が広がっています。中央から上を見ると、右の関門海峡の大瀬戸から国道199号線、JR鹿児島本線、国道3号線が通っているのが分かります。線路上にホームへの連絡路が白く見える所が門司駅です。
大里については、「北九州点描」の「大里」をご覧ください。
   
風頭岩峰の南にあるのが、手前の標高266mの矢筈(やはず)山です。その先が門司区の最高峰517.8mの戸ノ上山です。右側に見えるのは、小倉北区と小倉南区の境界にある597.8mの足立山で、その間にかすかに見えるのは、小倉南区の711mの貫山です。
矢筈山については、「北九州点描」の「矢筈山」をご覧ください。
 
   
風頭岩峰の南東にあるのが主峰の風師山です。三峰の中央になります。電波を反射する反射板が見えますが、そこが山頂です。
分れ道にある案内標識に戻り、300m先の風師山を目指します。
   
一旦谷に下ります。そこから右に下りて行くと、小森江の登山口に到ります。真っ直ぐ登って行きますと、右手に標高362.2mの風師山山頂があります。実は風頭岩峰の方が少し高く、見晴らしはずっと風頭岩峰の方がいいです。  
   
もう一つの峰、風師南峰を目指します。谷を下り、登って行くと、この施設が目に入ります。風師南峰の頂上です。無人のNHKFM門司局です。82.2MH、100Wで放送されています。東の方向の木々の間に周防灘が少し見えますが、景色はほとんど見えません。この先を行けば、先程見た矢筈山の中腹に下りて行けます。


 

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